院長回診
私の主治医は院長らしい。
昨日のアイス…「太りすぎ」と言った張本人である。
ヤバイ、回診。
怒られ…る?
「お、良くなったみたいだね」
「…はい」
「トラマールが効いてるのかな?」
「多分そうです、ありがとうございます」
「トイレも1人で行けるかな?」
「はいっ!行けると思います」
「膀胱にも悪いし、管取るね」
「はい…」
アイス…アイス…
と思っていたが、その心配は不要であった。
一言も突っ込まれなかった。
滅茶苦茶緊張した。
こんな細かなことは、放置でよろしいのか。
取り越し苦労、気にしすぎて気疲れした。
やれやれ。
今日はよく眠れた。
昨日から処方されたトラマールの作用か。
オピオイド系、やるねぇ。
よく効いていると思った。
副作用に眠気がある。
それも功を評したのかもしれない。
21時30分頃寝て、8時00分の朝食までずっと寝ていた。
こんなに爆睡できたのは、どのくらいぶりだろう。
眠れるって幸せね。
なんと!今まで痛み止めはロキソニンだった。
ふざけている…!効くわけないじゃん!笑
そうそう、私はもっと闘病らしい真っ当なブログを目指すつもりだった。
「失礼だけど面白い」
「もっと辛くて暗いのを書けばいいのに」
という感想をいただいた。
面白いならそれでいい。
ネタに走りがちなのも我が人生である。
これが私らしい文章である。
はっはっはっ!
危険なアイス
「コーヒー飲みたいんです」と。
水とお茶だけだから、飽きてしまって。
具合が良かったので、助手さんに売店まで連れて行ってもらった。
店内は古い売店で、車椅子ではあちこちぶつかる。
そんなことは割とどうでも良く、上機嫌であった。
助手さんは「他に食べたいものは?」と言うので、ビスコとアイスを買った。
「整形(外科)の患者さんだからいいよって言われたよ」と言われたらしい。
アイス…嗚呼アイス…食べたかった。
待っていたよこの日を。
あまりにも 嬉しくて、病室で写真を撮るわたくし。
さーて食べるぞ。
バリッ。
ウマっ!
助手さんが再入室してくる。
「ちょっと待って」
「え」
「ごめんね、DM(糖尿)食だから、アイスダメだって」
私の血糖値は普通である。
ただのデブだ。
いいやん!
「これ捨てるの?」
「確認してくる」
「ちょっとならいいって」
「そう、ありがとう…」
隣のベッドにいる面会人が笑っている。
笑ってなんぼ。
「入院生活で楽しいことって食事くらいだよな」
とおじいさん。
「まったくですわ」
助手さんがアイスモナカを半分に割ってくれる。
モナカにして良かった。
ポジティブに。
うーん、なるべくポジティブに。
このアイスの味は忘れない。
ジャンボチョコモナカアイスを買うたびに、この病院を思い出すだろう。
ありがたく半分いただいた。
ちょっと心配になった。
勝手に食べさせて助手さんは怒られてないかな?
「看護師さんとかに怒られなかったですか?大丈夫?」
「大丈夫、整形の患者だから最初はいいって言ってたんだよ」
良かった。
また明日半分食べよう、ありがたく…。
たまたま買ったコーヒーは無糖だったのでお咎めなし。
「無糖のコーヒーはいいって」
「はい」
いじいじ。
早く退院したいな。
雷雨が降っていたよ
ゴロゴロガーン!
私は心がお子さまなので、こういうとき見に行ってしまう。
「今の雷、ヤバイのかなあ?」と。
病棟のベッドは廊下側。
外は見えない。
個室に入るお金も持ち合わせていない。
光といえば、ほとんど病院の照明のみ。
どんな様子か気になって仕方がない。
あぁ、体が動かないってこういうことか。
場所によっては外の天気も確認できないのね。
今動けるとしたら、寝返り打ったり腕の力に任せて、軽く起き上がる程度。
隣の面会人のおじいさんが「すごいねえ」とご夫婦で言っている。
雨降ってるのか。
つい口にしてしまった。
「雨すごいんですか?」
するとおじいさんは
「すごい降ってますよ、雷雨です」話は続く。
「ありがとうございます。お隣さん、帰るの大変じゃないですか?」
「帰れないよ」
「じゃ、入院したらどうです?笑」
「そりゃ参ったね、笑」
と、カーテン越しではあるが、声の上で知り合いになった。
「どこが悪いんですか?」「うちは老々介護でね」なんて話にもなった。
一人孤独暇この上ないので、少し嬉しかった。
ありがとう、恵みの雨。
ほんの少しの勇気が交流を広げられるんだな、と。
MRIの検査をした。
移動の際、車椅子は無理でストレッチャーだった。
それでもストレッチャーに移動するときは、思い切り腕の力で這い上がった。
「若いねぇ」と看護師さん。
まだ若いのか、笑
検査結果は明日だそう。
さて、今日は眠れるかな?
腰椎椎間板ヘルニア再発⑥清拭ばっちこい
清拭…。
看護学生が一番嫌がるらしいアレである。
しかも背中を男性看護師に清拭していただく。
これがいいか悪いか賛否両論だが、人がいないらしい。
不潔にして被れるよりいいか。
上半身丸裸になる。
メタボアラフォーの女性の裸など誰も見たくないか、はははっ。
背中を拭いてもらう。
うー、嫌だ嫌だと思っていたが、やっぱり気持ちいい。
汗だくの背中がさっぱりする。
続いて次の日、陰部洗浄…。
体が動くって凄いことなのねぇ。
当たり前に入浴して、当たり前に体を洗う。
気持ちいいなんてあまり感じないが、
こうやって人のお世話にならなければならない、
となると何て贅沢をしていたんだろう、とヒシヒシと感じる。
今、風邪を引いているので匂いは良く分からない。
これは幸か不幸か。
自分の体臭などにも気づかないのだ。
陰部を看護師さんに洗っていただく。
温かいお湯と洗浄剤が泡立ち、私のアソコは清潔になる。
前も後ろの穴も見られちゃったよ、笑
いつまでこんな生活が続くのだろうか。
腰椎椎間板ヘルニア再発⑤尿管カテーテル
朝、採尿があるという。
そして寝たまま仰向けになり、おしっこをしてください、と看護師さん。
いやねぇ〜、目の前に人がいて、おしっこしてくれって言われても…。
出ません、笑
かなり膀胱には尿が溜まっているはず。
昨日寝る前におしっこしてから、朝ごはん食べてまで、ずっと用を足していない。
おまるに足を広げて「れっつおしっこ」と言われても、引っ込んでしまう。
「おしっこの管入れる?」と看護師さん。
毎回尿意のたびにナースコール押して、おまるの上でしゃーしなくていいなら、管くらいかわいいものである。
尿管カテーテルを挿入することになった。
あとで検索てしみて、この処置がどうやら相当キツイものらしいが、
私は一瞬痛かったけどそんなでもなかった。
それより挿入時に、まるで正常位で男性を待つような格好をさせられたことが恥である。
「そーそーいいよ」と看護師さん。
ここでは恥を捨てるべし…!
アソコをびゅーっと消毒して、ビラビラをめくられる。
のー!
がっ!
とバルーンが入ってくる。
いでっ。一瞬であった。
これでいちいちナースコールせずに済む。
恥は一瞬。
看護師さんも慣れたものである。
あーせーせーした。